三島青年会議所 中長期ビジョン2025 10月28日版
【はじめに】
1962年9月三島青年会議所は個人の修練と社会の向上発展を目的に日本で217番目の青年会議所として誕生しました。以来、日本が高度経済成長、バブルの崩壊、阪神淡路大震災、いざなみ景気、リーマンショックなど、大きな変化のうねりを受けつつも、三島青年会議所がこの地域の社会的な課題に積極的に取り組んできたことで、今日我々の誇る地域があります。
近年の世界情勢を見れば、冷戦の終結を経て世界は融和の方向に少しずつ動いてきたように見えましたが、残念ながら世界は再び社会的な分断が進んでいます。米国では自国第一主義の意見が噴出し、英国は欧州連合(EU)からの離脱を決めました。スマートフォンの普及に伴いネットメディアが存在感を増し、発信される情報は全方向的ではあるものの、不確実性は増し、社会的な分断を引き起こす一因になりつつあります。
一方、この10年の日本の国内を見渡せば、東日本大震災、熊本地震、2019年台風19号など、数多くの天災に見舞われながらも「絆」を大切にしながら国難を乗り越えて来たように思います。
そんな中、2020年、我々三島青年会議所が60周年を迎える前年に、日本はオリンピック・パラリンピック開催という、大きな飛躍のチャンスを得る予定でした。三島周辺地域も例外ではなく、大きな期待をもって、この年を迎えました。
しかし、世界全体は大きな岐路に立たされました。日本だけではなく世界中が新型コロナウイルスの猛威により国や地域がさらに社会的に分断され、社会の在り方を大きく見直しを迫られています。三島周辺地域も例外ではありません。
そんな中で社会の分断を少ないものにするために、我々は地域の中での絆づくり、地域間の絆づくりを推進します。そのために以下のような考え方が重要です。
1.我々は多様な人材の絆づくりの場となるため、自らの組織進化、組織のオープン化を進め、人の繋がりを最大限に提供できる団体になります。また我々の最大の利点である若さを活かし、失敗を恐れず様々な取り組みを行うことが大切です。【場づくり】
2.この地域に今住まう人も、今は遠隔地にいる人もこの地域の大切な仲間です。この地域を思う人を地域内外に多く育て、絆を育むことで、より豊かな人材ネットワークを作ることができると考えます。【ひとづくり】
3.スマート社会においても、人と人が繋がることによる満足感は変わりません。しかし、人々の絆の形は変わっていく可能性もあります。社会環境の変化に適応したまちづくり活動を行うことで人々と地域の絆を繋ぐ活動を模索していきます。【スマート社会におけるまちづくり】
4.自らの地域・団体だけで、地域のすべての問題を解決することはできなくなりつつあります。共通の価値観を持つ地域やグループと連携することで、これまでにない絆づくりを推進でき、より豊かな地域を作ることができます。【グループ・地域連携】
以上を踏まえ、60周年中長期ビジョンを策定します。
(本中長期ビジョンは2025年度までのものとする。)
三島青年会議所 中長期ビジョン2025
「絆づくりにより三島青年会議所はさらに飛躍を遂げる」
「三島青年会議所は場づくりの力を磨く」 全事業必須項目
・我々は多様な人材の出会いの場となる。多様な人材が我々と地域活動できる仕組み作りを推進する
・100名の会員メンバーを擁することができるように計画を建てる
・良き伝統は継承しつつ、新たな取り組みに常に挑戦する
「三島青年会議所は未来を担う人づくりをする」
・地域の活動に携わってくれる人を増やす・掘り起こす
・SDGs(Sustainable Development Goals持続可能な開発目標)の普及活動
・青少年に絆の大切さを教える活動
・三島青年会議所入会者の人格的成長を促す活動
「三島青年会議所はスマート社会においても魅力あるまちづくりをする」
・ネットだけでなく、人が実際に活き活きと繋がる魅力あるまちづくり
・情報化社会の利点を最大限に活かした活動
・次世代を担う青少年と共に地元の夢と未来を創造する活動
・スポーツによる絆づくり
・三島、伊豆地域の観光資源を有効に活用した事業(水資源など)
「三島青年会議所はグループ・地域連携を推進する」
・他の地域の文化や良さに触れて、互いの文化理解度を高めあう活動
・他団体との積極的な連携
・都市連携による絆づくり、防災対応、互いの文化をつなげる活動
【結びに】
「中長期ビジョンがなぜ必要なのか?」よくある質問です。
尊敬する諸兄先輩方が何十年も掛けて作り上げてきた伝統、実績に負けないように、現役世代が何に繰り返し挑戦していくのかをはっきり示すために中長期ビジョンは必要だと考えます。ローマは一日にして成らず。大きな実績を残すためには単年度の努力だけではなく、継続的な努力が必要です。
10年後の未来を見据えて、この5年間の中長期ビジョンを策定しました。
掲げた4つの柱の中の具体例はどれも達成の難易度は高いものの、社会的なインパクト、内部組織へのインパクトは大きいものだと思います。しかし、具体例以上に社会にインパクトを与える事業の創出や内部組織改革にチャレンジする委員長、理事長も現れるかと思います。それは大歓迎します。より良い事業・組織を目指してください。
青年会議所は社会の課題に対して常に新しい解決方法を投げかける団体でなくてはなりません。若さの特権とは失敗を恐れずチャレンジすることです。
これを読むあなたが三島青年会議所に入会してから、三島青年会議所はより良い会、より活力のある団体になっていますか? 三島周辺地域はより良い地域になっていますか?
そうなってくれることを願い、中長期ビジョン2025を定めます。